ポトス栽培にとって冬越しはとても大事なものとなります。ポトスはもともと熱帯地域に自生する高温性の植物ですので日本の冬は決して過ごしやすいものではありません。
冬をうまく乗り越えられればポトス栽培は半分以上成功したものと思ってもよいのではと考えます。
温度が足りていない場合が多いかと思いますがそのほかにも元気のなくなってしまう原因と対処について筆者なりの考えを記載してみます。
とはいっても試験薬などによって厳格に原因を特定したりするのではなく趣味の世界ですので、楽しみながらよりよく栽培するコツを筆者なりに記載したものとなります。
以下に3つの例をお示ししていきます。
1例目
一枚目奥の葉は最も古い葉となります。よく見ると最も古い葉のみが黄変しているようなのでいったんは古い葉が新しい葉に置き換わる自然な現象と考え、経過をみるにとどめます。
もし他の新しい葉も次々に黄変してくるようならとても深刻でだいたいは手遅れのケースが多いと思います。
2例目
先端のほうは勢いがあり大きな葉が展開しています。ですが古い葉が若干黄変しています。
1例目と違い、黒い点々が確認されるのが気になります。おそらく、低温環境で植物の体力が落ちた時に病原菌等に侵されたのではないかと思います。
対処としては、できればベンレート、ダコニール、トップジン等の殺菌剤を定期的に散布しつつ春までこのまま育てます。
黒い点々が確認された葉は切除してもいいように思いますが冬でもありなかなか新しい葉が増えませんのでこのまま大事に残します。春になり新しい葉が次々に展開するようなら葉っぱごと切除します。
3例目
一番古い葉が黄変しています。用土をみてみると粒状のものが目立ちかなり乾きが速そうに見えます。湿った時と乾燥した時の落差が大きすぎて体力が低下したのではないかと思われます。
対処としてはこのまま乾燥しすぎないように注意しながら経過をみていきますが暖かくなったらもう少し水持ちのよい用土に変更してもよいと思います。
用土をしっかりと乾かすことが大事です!
上の3ケースではそれぞれ別の原因と判断しました。筆者はもともと用土をしっかりと乾かすことにポイントを置いていて、水やりのタイミングやポットの選び方もしっかり乾かすことを前提に栽培していますのでこのような原因と判断しました。
一番こわいのは水のやりすぎです!
冬のポトスを枯らしてしまう原因で一番多いのは低温環境であるにもかかわらず用土が湿りすぎており根腐れを起こしてしまうことです。
まずは湿りすぎの状態になっていないかを今一度注意してください。
病気を極端に毛嫌いしないでも大丈夫です!
ケース2では病原菌の侵入が疑われると記載しましたが、ポトスなどのサトイモ科の植物はこのような病原菌による被害はとてもよくあることです。だからと言ってすぐに枯れてしまったり他の植物に感染するというものでもありませんので極端に毛嫌いする必要もないと筆者は考えています。
また、気温が高くなり成長期に入ると植物の体力が回復するためこのような症状は回復することも多いです(一度変色した葉は戻りません)。